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ほぼ備忘録

10/14 声の優れた俳優によるドラマリーディング 日本文学名作選 第七弾 「三つの愛と、殺人-芥川 太宰 安吾-」 感想

10/14夜の部を見てきました!芥川龍之介「藪の中」太宰治「駈込み訴え」坂口安吾「夜長姫と耳男」の三作品、出演は羽多野さん、代永さん、大久保瑠美さん、安済知佳さん。

順番にメインどころをやりそれぞれに登場する女の役(駈込み訴えのみキリストの役)を安済さんがやって回していく流れ、それぞれの話の繋ぎは歴史背景の語りでその作品がどのような社会情勢の中で生まれたか、そんな流れでした。

ステージの演出も含め、文学作品を伝えようとする気概を感じたので次回も見に行きたいなと思った。次回日本文学じゃないけど…そんなことを思った文学部卒の私です。

 

全体を通して私がやっぱりすごいと思ったのは大久保さん。引き込んでくるタイプの表現をする方だなあと思った。「夜長姫と耳男」は安済さんの夜長姫のハマり具合も良くて3作品の中で一番引き込まれたなと思う。どうしても私が「この人はどんな表現をするのだろう」と俯瞰してしまう中でそれを忘れて聞き入ってしまったのがあの2人の掛け合いだったので…

 

「藪の中」多襄丸の羽多野さんは最後の「どうか私を極刑に遭わせて下さい」が強くて良かった。でもそれより思ったのは、彼は幅のある表現者なのでメインで動く役よりサブくらいで動く役の方が良い表現を出してくれる。なんとなくの話なのだが、代永翼はサブで立つとインパクトが強い人で、羽多野さんは場の表現を引き上げる人なのかなあ…と感じた。場の雰囲気をそのままに良い表現をされる…全員が主役の舞台は崩壊するのでこの2人は噛み合わせがいいなと思う。まとめると最初の木こりの役がめちゃくちゃに好きです。

 

「駈込み訴え」のユダ 代永翼はやっぱこうだよな~~~~!!!って感動した。揺れる感情、特に激情と無関心のアップダウンをやらせると本当に良い表現をする。代永翼が可愛いだけだと思ってる人類は彼の表現を聞いてほしい…私の惚れ込んだ声優のうちの1人なんだ、素晴らしくないわけがないんだ…

 

配役が本当に上手かったなと思うし、企画として7弾まであって次も決まっているくらいだし、ちゃんとしてたな…と思った。文学作品を知ってて見に行くと楽しいドラマリーディングでした。他日程の他の出演者の表現が見たくなるね。あと終わった後に代永姫ネタは面白すぎるのでダメ…あとマイクなしの挨拶は強すぎるのでダメ…

 

最後に、一つ。久しぶりに佐藤さんが出てない声優さん関連のイベントに行った気がする。行く前は微妙な浮気感にそわそわとした。(代永翼はもともと好きなのでそこまで思ってないのだが、やはり羽多野さんの顔が好きなのでちょっとした浮気の気持ちがあったのだろう)やっぱり私は声優さんの表現が好きで、声だけで見せられる世界が好きで、それは人によって違って見せる色も見える形も違うのだと思った。

楽しめるイベントもいいけど、本業が間近に感じられるという点で私は生の演技を見られる機会が大好きです。声優さんが好きな私なのでそう思いました。

 

あ~~、佐藤さんの生の表現が聞きたい!本当に今日が楽しかったのでそう思った。声優さんが好きな私は、佐藤拓也の表現を愛しているのだなと改めて思いました。