饅頭屋支店

ほぼ備忘録

シアターGロッソ ゼンカイジャーショー千秋楽によせて

正直ものすごくぼんやりした頭でこれをまとめている。昨日は激情に巻き込まれていて何も考えられなかったから、次の日はそれなりに落ち着くような気がしていた。気がしていただけだが


34弾合わせて計16公演通ったGロッソでのゼンカイジャーショーが3/21で千秋楽を迎えた。とても素晴らしいショーだった。たくさんのことを言いたいのに簡単な言葉になってしまうのがとてももったいないのだがとりあえず素直な気持ちはこれに尽きる。

4弾は公式ツイッターに「驚きと幸福感」とあったように初めて見た時の演出と展開への驚き、見終わった後の幸福感がものすごかった。本放送は先月に終わっているけど行けばヒーローたちはそこにいてテレビで見ていたのと変わりなく明るく一生懸命な姿を見せてくれた。


FLTがまだあるのでゼンカイジャーが終わった感覚はないのだが、Gロッソであのメチャクチャな教室でのアドリブを見ることもないし混沌のアフタートークを浴びることもないのが寂しい。全てのキャラクターに命が宿ったように動き回る姿がもう見られないのが悲しい。

最後の挨拶できいたくんが言っていたように出会いも別れもあるものだが、それが悲しくても寂しくても、あの記憶が、あの体験が私の中からなくなることはない。だからジュランの言っていた「忘れんなよ」が刺さる。私たちが忘れなければ応援をもらったという事実は消えたりしないんだ。


「どんな悪にも負けちゃダメだ!何があっても諦めるな!」というセリフが大好きな話。ショーの醍醐味はピンチのヒーローを客席が応援して力を送れるところにあると思う。ヒーローは応援の力で強くなれる、でもゼンカイジャーではそれが一方通行ではない。真っ暗な会場にヒーローの応援が響いて明かりを灯し、それを彼らに還元する。初めにゼンカイジャーの応援がある構図が本当に素晴らしくて、貰った分可能な限り返してあげたくなる。きっと終盤の展開でトジテンドに反撃を始めたキカイトピアの住人たちも同じだったんだと思う。いつも助けてくれたひとたちに何か返したかった、少しでも力になりたかったんだ。何回見てもこのセリフでグッと来るのは1年間ゼンカイジャーたちが全力で走って想いを貫いてきたからで、私がその姿に力を貰ってきたからだ。


ジュラン、ガオーン、マジーヌ、ブルーン、みんながそこにいてイキイキとして見えるし、ジュラン以外はガオーンの階段落ちだったりマジーヌもブルーンも転ぶシーンがあってまるで本編のようだった。たとえばおじさんがサタンクローズになるシーンでブルーンが駆け寄ろうとしてマジーヌに止められていたり、セリフのないシーンでもこういう場面でこのキャラクターはこう動くであろうを本当にうまく表現してくれている。プレミアム席から見たガオーンなんか、敵に対峙しているシーンで静止せずに戦いの前の張り詰めた空気感が本当に出ていた。(なんとなく格闘ゲームの待ちモーションに近いなと思った)


俳優陣もそうだし、アクターさん達もそうで、ステージを構成する全ての人が生きているように動くのが現実感を掻き立ててくれる。中でも私が目を惹かれたのはゼンカイザー、ステイシーザー、サタンクローズの3人だった。


ゼンカイザーは本編にもあるコミカルとしっかり強いバトルシーンの切り替えが素晴らしい。隙があれば客席にピースをし、手を振る。ステージワルドにビームを浴びせられて「え?なに?」となるシーンなどはゼンカイザーである以上に五色田介人だとなった。カッコイイシーンで言えばクダックをドミノ倒しにする時の蹴り、サタンクローズとの一騎討ちシーンがあるがやっぱり2度目の変身で見せてくれる「秘密のパワー!」前の口元に指を寄せるところだろう。あんなカッコいいことあるか?好きになっちゃう


サタンクローズは悪役にふさわしく喋らないシーでの待機ポーズが強者の立ち方で本当にそれがかっこいい。ゼンカイザーとのバトルで余裕で攻撃を交わすシーンや飛びながら登場するシーンなどのアクションの美しさも素晴らしいが階段に座ったり登場シーンなどの姿勢の良さが好きなので、静止シーンが綺麗だからこそアクションが映える。ゼンカイザーとは違ったメリハリのあるお芝居だった。


そしてやはり外せないのはステイシーザーだ。指で銃を弄ぶシーンやアクションシーンで口元を拭うシーン、キャノン発射の集合シーンで腕だけ添えてやるところなど、ステイシーの若さや揺らぎ、強さを求めるガムシャラな攻撃、素直になりきれない突っぱねた様子、全てがテレビで見たままのステイシーザーがそこにいた。存在感に対する説得力がすごい。片手で床に手をつきながらのアクションが凄まじくてあんなに人間動く?となったことをとてもよく覚えている。

あとこれは個人的なものですが公演途中からサタンクローズとの一騎打ちシーンのアクションでステイシーザーから声が漏れるようになってちょっとドキドキしていた。マイクに乗らない声が好きなので思えばあの辺りから、もしかしてと思っていたりするので早く公式は真実を教えてくださいよ!!!


アクションといえばきいたくん、増子くん、世古口くんもアクションシーンがあって相当練習したのだろうけど全員何が起きているんだというくらい動く。増子くん足上がりすぎじゃない?あと高所であのダンスするのも怖すぎる。あのビジュアルであれだけやるのに中身が超天然なのもすごい。国で保護して欲しい。



内容に関しては見る度に感想を言っているので千秋楽挨拶でめちゃくちゃにされた記憶の話をする。いつも通り4人が出てきて真面目に(珍しく)挨拶をする。きいたくんの号令でややズレた名乗りをするところも含めて、本人が言っていた通りゼンカイジャーらしくてよかった。でもゼンカイジャーはかいとくん、ジュラン、ガオーン、マジーヌ、ブルーン、5人が揃って完成するものなのでみんなが揃った姿が見たいなと思っていた。


思ってたら出てきちゃった……


ジーヌがフライングしてたところもらしくて大好きなのはそれとして、真っ先にかいとくんに抱きつくガオーン、順にハグをするかいとくん、受け入れるみんな、キカイノイドに囲まれて笑う兄妹、ステイシーみんなが楽しそうに笑っていて見た瞬間に泣き出してしまったので正直そのくらいしか覚えていない。私は、ずっとこの光景が見たかったんだ。5人揃ってゼンカイジャー、8人でもオッケー!これなんだ、ずっとこれが見たかった…(この文章を作っている間に東京ドーム前を通過して泣きそうになっている)


私はゼンカイジャーが初めて見た戦隊で、初めて見た特撮で、ヒーローショーだって初めてだった。これまでのことも知らなければだから今年がどうだったというのも分からない。それでもこれだけ感動できるものを届けてくれた制作者、演者の皆様に感謝が言いたい。きっかけは推しが出ているから、だけど私はこの物語が大好きだ。可能な限りずっと覚えていたい素敵な記憶だ。



FLTも楽しく走りたい。映画もあるしな。

Gロッソ公演は終わったけど、私の中のゼンカイジャーは終わらないよ。私が覚えている限り終わらないんだよね。


千秋楽チケットを譲っていただいたフォロワーへ、ありがとうございました。あのステージを生で見られて本当によかったです!